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いま×薩摩vol.2

150年後の大河ドラマの主人公に。

2018年大河ドラマが「西郷どん」に決まったと聞いて、マンガで西郷さんの足跡を改めて見つめた。西郷隆盛、大久保利通、小松帯刀ら薩摩出身の人々が、日本の将来を見つめ激動の時代を駆け抜け、新しい時代を作り上げる様に興奮を覚えた。

鹿児島の人は全国と比べ「行政」への不満が多いように感じる。それは元をたどれば鹿児島の人々が薩摩の偉人たちが作り上げた明治新政府に誇りを感じていたからではないかと思う。「お上がなんとかしてくれる」という言葉に、新政府への絶大なる信頼・期待が込めていたのではないだろうか。しかし今、その言葉は市民の無力さを象徴する言葉にさえ聞こえる。

戦後間もなく発行されたという鹿児島観光情報誌を見てみると「鹿児島は可能性を秘めている」「情報発信を積極的に行わなければならない」と書かれている。その発行から50年以上たった今、全く同じことが叫ばれているではないか。西郷さんたちが成し遂げた明治維新以降、次の歴史を作ろうとしてこなかったのではないだろうか。

これから日本を動かした薩摩の歴史・先人たちに再び光が当たる。この節目を、ノスタルジックな郷土の誇りの再確認ではなく、これからさらに150年後、西暦2168年を生きる子孫たちが我々の作った時代を振り返ってもらえる時代を作る原動力にしなければならない。150年後の大河ドラマの主人公が、我々の仲間から生まれることに期待したい。

いま×薩摩vol.2

中園信吾

「KagoshimaniaX」管理人

鹿児島の今をアツくユルく伝えるWebメディア「KagoshimaniaX」管理人。現在Web製作会社に勤務しながら個人でサイトを運営。雑誌LEAPで「鹿児島とインターネットのハナシ」という連載を持つほか、TVやラジオにも出演しインターネットとメディアの新しい関わり方を模索している。「KagoshimaniaX」のURLはこちら⇒http://www.kagoshimaniax.com/

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