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いま×薩摩vol.11

維新妄想

至る所に史跡があり、史実溢れる鹿児島随一の観光スポット~上町地区を、幕末好きな人間が生活圏内でもっていると、毎日頭から妄想が止みません。歩いているだけで、維新前後を生き抜いた人物達の息吹が聞こえてくる気がするからです。ただし、豪傑と呼ばれるような人達に、ではありません。どちらかと言えばその偉人を慕い、命も惜しまず尽くしてきたサブキャラ的人物に心惹かれてきました。

皆さんご存知、大河ドラマ2018年の主役「西郷どん」ではなく、「西郷どん」を慕う人達です。実は今まで劇団で手掛けた物語の主人公は、篠原国幹・江夏八重・ウィリアムウィリス・紡績工場英国人技師などで、メインキャラとしてお目にかかった事のない人物ばかり。そしたら今度は俺だ!私だ!登場させてくれと、タイムトラベルした脳内で別なサブキャラ達がわめきだしてきました。鶴丸城下町や磯街道を闊歩しながら、私の方が西郷さんを慕っているんだいや私の方だなどと、競い言い争う声が聞こえてきます。もう出番待ちしている気がしてならないのです。

と、ここまで追い込めば弥が上にも劇団の次回作、『明治維新150周年記念大型時代劇』と銘打たれるようなストーリーをプロデュースしなければなりません!

はっ、ちょっしもた?!自分の首を、絞めもしたぁぁぁ!!

 

「西郷どん」がサブキャラで登場する鹿児島発信の演劇創作。こんな妄想って有りですよね。

で、皆さんにお尋ねします、実在する誰を主役にしたら、面白くなりますかね??

いま×薩摩vol.11

宇都 大作

劇団上町クローズライン代表

2007年に結成。江戸幕末のあまり知られていない人物にスポットを当て、史実と虚構を織り交ぜたエンターテイメント活劇をプロデュース。身近に楽しくおもしろくをモットーに、観劇しながら薩摩黎明期の歴史を紐解ける作品を手がける。

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