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いま×薩摩vol.21

“魅力ある人”のお手本!意外と身近な鹿児島の偉人たち

没後140年。今でも絶対的な人気を誇る「西郷隆盛」について、今、鹿児島の若者たちはどのくらいの興味や知識を持っているだろう。

観光業に携わる身になって3年、この4月で30歳を迎える。そんな私も以前は、正直大して興味を持って知ろうとしなかった。

必要に迫られて始めた「鹿児島の歴史」の勉強が、今では趣味となっているほどに、鹿児島の歴史や偉人たちは知れば知るほどに奥深く面白い。

数年間、ガイドとしておもてなしをさせていただく中で、最近改めて感じることがあった。

リピーターやファンを生むには、「人」の魅力が不可欠ということ。

そして、その「魅力ある人」に、“西郷どん”や鹿児島の偉人たちが最高に良いお手本になるということだ。

ファン獲得には、「感動」してもらうことが一番。

鹿児島の歴史・文化・食・自然という要素はそれぞれとても豊かで素晴らしいものばかりだが・・・

「満足」してもらうことはできても、「感動」となると、ややハードルが高い。

この「感動」への近道が、素材を活かし付加価値をつける「人」の力だと思う。

語り継がれる数々のエピソードに見る「西郷どん」の人物像は、“無償の愛”を注げる人。それも、分け隔てなくだ。相手のことによく耳を傾け、見返りを求めず必要とあれば手を差し伸べる。

“西郷どん”と言うと、「敬天愛人」と言う言葉が浮かぶが、まさに「天」を相手にしていたのだと納得がいった。宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」にも、同じような精神を感じる。

そっくり真似をするのは、簡単なことではないかもしれないが、そんな魅力溢れたエピソードを伝え、人を「感動」させることはできる。そして、“西郷どん”をお手本にすると、自分自身も「魅力ある人」「感動を与えられる人」になれると思う。そして、まず確実に、老若男女誰からもモテるだろう。

お手本は、まだいる。例えば、尊敬される上司のお手本は、島津斉彬公だったり、幕末・維新期に限っても、頼れる部下や同志のお手本まで数多くの偉人たちが、鹿児島には存在する。

明治維新から来年で150年。当時の偉人たちの曾孫世代が活躍されていたりと、歴史の中ではわりあい想像しやすい、身近な人物と言える革新の時代の魅力あるカゴンマ人たち。

鹿児島の人ならまず誰もが、その魅力や“鹿児島のよかとこ”を誇りを持って語れ、おもてなしできる。そんな鹿児島であって欲しいと切に願う。

いま×薩摩vol.21

四位 笙子

薩摩こんしぇるじゅ。/2017本場大島紬クィーン

2013年4月より1年間、MBCラジオポニーメイツとして、鹿児島各地域の魅力を発信。2014年よりまち歩き観光ガイド“薩摩こんしぇるじゅ。”として観光客を中心に鹿児島のまちをご案内。現在、地元さつま町の観光大使・本場大島紬クイーンを兼任。多方面から鹿児島のPRを行う。鹿児島に根ざしたリポーター・司会者としても活動中。

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