前田正名翁開拓記念碑(南大隅町) 南大隅町
全国で産業復興に取り組む
前田正名は嘉永3(1850)年生まれ。
前田家は薩摩藩士で、代々漢方医の家でしたが貧しかったため、
当時薩摩藩の蘭学の権威・八木称平に住み込みで師事、
その後長崎に遊学し見識を深めました。
明治元年に「薩摩辞書」と呼ばれる英和辞書を出版したことでも知られます。
明治政府で農商務事官を務めましたが辞去。
その後は全国を行脚しながら、
地域で農業をはじめとする産業を振興させ、
それぞれが自立する道を説きました。
各地の開田事業に関わり、
そのひとつが、南大隅町横別府の前田用水路です。
用水路自体は明治34年からに昭和4年という長い時間をかけて作られており、
用水路設置のきっかけとなった前田正名を顕彰する記念碑が建てられています。